作品詳細

森瑤子の帽子
1683円
よき妻、よき母、よき主婦像に縛られながらもスノッブな女として生きた作家・森瑤子。彼女は果たして何のために書き続けたのか。『安井かずみがいた時代』の著者が、五木寛之、大宅映子、北方謙三、近藤正臣、山田詠美ほか数多の証言から、成功を手にした女の煌めきと孤独、そして彼女が駆け抜けた日本のバブル時代を照射する渾身のノンフィクション。1978年、一人の主婦が「情事」を書いて、三十八歳で作家になった。妻であり、三人の娘の母であること以外に何者でもない自分に苛立ち、充足できないでいた伊藤雅代にとって、森瑤子という自身で名付けた名前と自分で手にした収入は、どれほどの解放感をもたらし、自尊心を回復させたことだろう。名声と経済力は、魔法の杖のように彼女の人生を生き生きとしたきらびやかなものへ変えていった。そうして、母娘の葛藤、主婦の自立、セクシュアリティといった「女のテーマ」を誰よりも早く日本で小説にしたのである――(本文より)<森瑤子>もう若くない女の焦燥と性を描いた「情事」で第2回すばる文学賞を受賞し38歳でデビュー。またたくまに流行作家となり、都会的でスタイリッシュな小説を多数刊行していく。華やかなライフスタイルを披露する一方、イギリス人の夫、3人の娘たちとの軋轢を赤裸々にエッセイに記し、女たちの憧れと圧倒的な共感を集めた。胃癌のため、52歳で逝去。<目次>グラマラスな小説家伊藤家の長女60年代の青春母と娘I 長女の場合二人のヨーコ ~佐野洋子と森瑤子~バブルとブーム母と娘II 次女の場合インナー…

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