作品詳細

アネクメーネに月冴えて
440円
〈あの人〉は千絵が死んだことを知らないのかも。だから未練とかが残って向こうの世界に旅立てないのでは……。「千絵ちゃん……」 呼びかける。その顔形が雪に紛れ込み、墓石の文字が目に入る。歪んで映る。「ごめんね。あたし、わからなかった……」 墓石をそっと撫でながら私は呟いた。

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