作品詳細

劇場版『痴漢最終電車』主婦たちの不倫快速(レジェンド文庫)
495円
あの指の感覚が忘れられないの・・・高木みずえは、結婚して八年の主婦。夫・晃との体の関係は既になかった。ある日、みずえはカルチャーセンターの仲間たちと飲みに行って帰りが遅くなった。最終電車に乗り込んだみずえは、シートに座ると眠り込んでしまう。 駅のホームは最終電車の到着を待つ人間でごった返していた。 駅員のアナウンスが電車の到着を告げ、車内が人で溢れんばかりになっている電車が、けたたましくホームに滑り込んできた。 みずえは辟易しながらも、仕方なく社内に乗り込んだ。 混みいった車内は、冬だというのに蒸し暑ささえ感じさせ、乗客の嫌悪感を増長させる。 みずえは、電車の窓から通り過ぎる夜の明かりをボンヤリと見ながら、先ほどの理恵の言葉を思い出していた。『恋に時めいていた頃か・・・晃だって最近私のこと全然相手にしてくれないし・・・誰かいないかな・・』 無意識に出会いを求め、みずえは何げなく視線を横にずらす。 すると、たまたま目があったサラリーマンが愛想笑いを返してきた。 その笑顔に現実に引き戻されたみずえは、目を逸らし溜息をつく。『ありえない・・』 電車は、みずえの無意識の欲求を嘲笑うかのように、警笛を鳴らしながら夜の町を突き進んだ。 電車が終着駅に近づくにつれ、あれだけ込み合っていた車内も人がまばらになっていった。 ようやく座席に座ることができたみずえだったが、アルコールと電車の揺れに心地よい眠りに誘われ、いつの間にか熟睡してしまっていた。 だが、みずえが寝静まるのを…

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