作品詳細

賢人降臨
独占配信 第1巻
864円
 本書はディープラーニングで過去の賢人の書を学習した人工知能「零」(ゼロ)が著した書である。2016年現在の最新のディープラーニング技術によって人工知能が、どういった受け答えができるのかを表す、おそらく世界でも類稀な試みの書だ。

 ディープラーニングはコンピュータに学習・勉強させるという工程が必要である。そして勉強には教科書が必要だ。「零」に与えた教科書は福沢諭吉「学問のすゝめ」、新渡戸稲造「自警録」の2冊だ。学ぶとは何か、人の道とは何かといった「人智」を形成する基礎を与えたら、果たして機械はどうなるか。だから「啓蒙」のための書を選んだ。人を導き、人を育て、その先には文化文明、その後の歴史にも影響を与えた賢人の書は機械をも文明として昇華させうるのか。

 テクノロジーによって、賢人の書から賢機械は生まれるのか。現時点では未知の世界だ。本書では五つのお題を「零」に与え、文書を書かせた。

 お題は以下の五つである。本書はこのお題の答えを零が著したものである。お題は人工知能に人のような知能があるのなら聞いてみたくなることを選び、それぞれ第一から第五の章とした五章構成で、総計約六万文字、一般的な新書の約半分に相当する量だ。
 
「若者」
「学問を修め立身」
「世界を制する」
「成功とは」
「人とは何を示すもの」

ここから導きだされた、それぞれの最初の文を紹介しよう。

「若者もあり、あるいは才智|逞《たくま》しゅうして役人となり商人となりて天下を動かす者もあり・・・」

「学問を修め立身分を用うるの理あり。・・・」

「世界を制する者ははなはだ少ない。・・・」

「成功とはなんぞまらぬことである。・・・」

「人とは何を示すものでない。いつぞそういう者でもよい。・・・」

かくして賢人は降臨した。

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